転職組でも係長に昇進できるのか
中途採用で市役所に転職した後に、新卒採用の職員と比べて出世できるのか不安に思う方もいると思います。みんな、出世好きですもんね(笑)。
結論から言いますと、民間会社の純血主義とは雰囲気が異なり、転職組も普通に分け隔てなく扱われて、出世できています。民間会社では考えられないことです。
公務員は横並び主義という世間のイメージがありますが、出世については、結構、実力主義の面があります。そのため、中途採用でも分け隔てなく出世できます。実力次第というわけです。
横並びなのは給料だけです。出世しても、しなくても、給料がほとんど変わらないという制度設計になっているのです。これが世間のイメージになってしまっているのだと思います。
私の先輩職員の事例では、35歳くらいで係長に昇進して、順調に出世街道に乗っております。この先輩は出世意欲が旺盛で喜んでおられました。
社会人からの転職組の一般的な昇進モデルとしましては、35歳で係長に昇進するという具合です。
私自身は、出世には無頓着ですが、採用された数年後に係長昇進試験を受けました。受験したくなかったのですが、否応なく受けさせられたのです。競争率は10倍くらいでしたが、見事に合格してしまいました。
近いうちには係長です。全然嬉しくありません(笑)。
係長に昇進しても、給料は2万円くらい増えるだけで、責任と仕事の量はそれ以上に大幅アップします。民間会社では平社員の方がバリバリ働いて、管理職がのんびりするイメージですが、市役所では全く逆です。
万年平社員が開き直ってしまっていますので、難しい仕事は管理職に押し付けてくるのです。困ったものです。
市役所では出世しても年収は増えない
公務員は年功序列で給料が上がっていきますので、昇任しようが、しまいがあまり給料に変化はありません。ずっと平社員(係員)でも給料は上がり続けます。
同じ平社員でも、年齢によって主任、統括主任と名称が変わっていきます。仕事も責任も全然大きくなりませんが、名称だけ立派になっていきます。そして、定年までには年収900万円くらいまで上がっていきます。
昇進試験に合格して係長になると管理職手当がもらえるのですが、残業手当(時間外手当)が出なくなります。ですので、昇進してもしなくても、年収ベースでほとんど変わらないという残念な結果になります。逆に年収が減る結果になる場合もあります(笑)。
市役所での一番幸せな生き方は、ずっと平社員でお気楽に過ごして、定時になったら即帰る。これが一番だと思います。
私は上司に期待を掛けてもらうと、責任感が沸いてきて、結構頑張ってしまうタイプです。公務員の世界では、これは損な性格だと思います。
年下の先輩との付き合い方
30歳から35歳前後で転職をするということは、当然ながら、年下の先輩職員がいるということです。この人達との関係についての実態です。結論から言いますと、お互いに立場を尊重して上手く付き合っていられる風土があります。
ある程度大きな民間会社では、大卒の新卒採用がほとんどで、転職組はごく少数の特殊な存在でした。あるとすれば、例えば、部長級として招聘されるなどです。
私の勤務する市役所では民間経験者採用を10年程度前から実施しており、多数の採用実績があります。市役所には、年上だけど後輩という関係が普通にある状態です。お互いに敬語で話をするという状態です。
そういうものだという雰囲気で、お互いに特段ギクシャクはせずに付き合っていると思います。
年下の上司と上手く付き合えるのか
公務員の給与は年功序列で上がっていきます。しかし、役職は年功序列というわけではありません。実力主義です。
同じ新卒採用(上級職)でも、年下が先に管理職になる場合も珍しくありません。ここに、民間経験者採用の人は係員(平社員)からスタートしますので、当然、年下の上司に当たることもあります。
そもそも市役所では、年下の職員が上司、年下の職員が部下になることがよくあります。社会人採用も何も関係なく、元々よくあることなのです。
そのため、特段、何の違和感もなく、そういうケースでも何の違和感もありません。ごく自然体です(笑)。
また、試験による採用(試験採用)とは別に、技能・労務職員と言いまして、別枠で現業職を採用しています。給食のおばちゃんは、ごみ収集のおっちゃん、下水処理場のおっちゃん、公用車の運転手などです。
試験採用とは、別枠で個別に採用しています。縁故のツテをフル活用して、私の市役所では、数年前までコネ採用で大勢入庁してきておられました。この人達は当然、管理職には昇任しませんので、部下が年上という事態は普通に起こっています。
公務員の人は、年上の部下とも普通に付き合っていますので、特段心配するようなことはありませんでした。
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