中途採用の配属先

事務職の最初の配属先

最初の配属に限っては、前職が考慮されます。前職の職務内容が考慮される場合もあれば、前職の会社名が考慮される場合もあります。本人の希望はあまり関係ありません。

私の同期や後輩の事例では、こういう感じです。

システムエンジニア → ICT
飲食店の店長で労務管理をしていた人 → 労務
高速道路の用地買収をしていた人 → 土地活用
銀行員 → 経理
コンサル会社 → 企業支援

かなり安直ですが、最初の配属はそうなりがちです。銀行員といっても色々な業務があるわけで経理の即戦力なわけではないと思いますが、経理課に配属されがちです。

公務員の仕事というのはかなり特殊なもので、民間企業のときには考慮しなかったような業務にウエイトが置かれます。

仕事を進める上で、最も大切なことは市議会議員への対応、根回しになります。民間企業では考えられないほど、時間と労力を費やします。市民目線で見れば、ズブズブの癒着に見えるようなレベルまで配慮に配慮を重ねます。

そういうわけで、それぞれの経験を活かして即戦力で活躍するというのは、現実的には困難です。民間企業の手法や考え方を尊重してもらえませんので、市役所の手法を学んでこちらから合わせにいくしかありません。

多くの転職者がこういう壁にぶち当たるようです。

その後の人事異動

事務職、つまり行政職の公務員は完全にゼネラリストです。専門性を追求することはありません。短くて1年、長くても4年で異動します。

特に経験者採用の職員は、採用時点で30歳代の方も多いので、人材育成の観点から、異動のサイクルは短くなります。

仕事の内容も大きく変わります。福祉の仕事をして、3年後には税の仕事に変わって、また3年後には都市計画に携わるなど、1つ1つの異動が転職並みにガラッと変わります。

次の仕事に異動すると、前の仕事のスキルのうち20%くらいしか役に立ちません。残り80%はその都度学び直します。

経験者試験で採用された場合、これまでの経験を活かしてこれからも活躍するものと、多くの方が思っているでしょうが、異動が多すぎて、長期的に見ればあまり関係ありません。

2つ目の職場、3つ目の職場になってくると、その人が民間経験者採用なのか大卒で採用された職員なのか区別が付かなくなります。周りの職員も何も気にしていないので、プロパーの職員を同じ目線を求められるのです。

技術職の最初の配属先

技術職の職員は、スペシャリストになる場合が多いです。そもそも、採用試験の段階で、土木や電気、機械などと区分が分かれていますので当然と言えば当然です。

土木職につきましては、中途採用の配属先で、前職での経験が考慮されます。そもそも土木職の人数が多いので、適材適所に配置しやすいのです。

土木職には橋梁関係や上下水道関係などそれぞれ専門分野がありますので、各分野にあった職場に配属されることが多いです。

電気でも専門が強電か弱電かで配属先が考慮されます。ただし、一般的な労働市場と同様に、市役所でも強電の職員が不足がちですので、強電要員として事業所の施設メンテナンスの業務に配属されることの方が多いようです。

機械職では、そもそも労働市場で少ない分野ですので、柔軟な配属は難しい状況です。私の市役所では、機械職と電気職はほぼ境目がないような扱いです。機械の業務に、普通に電気職の職員が異動することもあります。

中途採用の技術職の職員は、大卒職員と同様に、その後の人事異動でも、ある程度自分の専門性を追求していくことが多いです。事務職とは大きく異なります。

配属希望の面談はない

民間企業へ転職する場合、どういう部署に配属されることを希望するかの面談があります。一方、公務員への転職では、そういう面談はありません。

配属先は人事課が一方的に決めます。お互いの考えを事前にすり合わせるようなことはありません。

採用面接の場では、今後のキャリアプランを尋ねられたり、どういう部署で活躍できるかを尋ねられます。飽くまでこれは、採用の合否を決定するためだけの質問なのです。

私の市役所では、採用面接の面接官は人事委員会の事務局が実施します。一方、配属先は人事部の職員が決めるのです。

それぞれ別の部署で役割が異なります。面接の場で希望の配属部署を熱弁したとしても、それが考慮されることはありません。

そもそも民間経験者の採用というのは、民間のノウハウやスキルを直接的に導入しようというものではありません。民間企業の常識や考え方を長い目で見て、少しずつ導入していきましょうというものです。

採用後、全く初めての仕事に配属されることもあります。即戦力を求めているわけではないのです。

公務員は民間企業で導入している制度を形式的に導入したがります。したがると言うよりも、正確には、世論の圧力や市議会議員の追及によって、後ろ向きながら導入するのです。

民間経験者採用もこの典型的な事例だと思います。市役所の仕事の進め方は、民間とは全く異なります。民間パワーを注入してこれを変えていくという意気込みはありません。民間出身者も受け入れながらも、市役所のやり方を守っていくのです。

公務員転職の役立ち情報

市役所への転職に当たって、能力だけではなくメンタリティの側面に着目して、市役所職員に適した性格・不適な性格を解説するページを作成しました。

適した性格・不適な性格

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