社畜に洗脳されないように気をつける
真面目で熱心な人ほど社畜になってしまいます。私が前の会社に勤務していたときには、周りの社員は社畜ばかりでした。一部上場の大手企業で、知名度もある程度あった会社なのですが、働く現場は社畜の巣窟でした。
自分でも気付かずに、社畜に半分足を突っ込みかけていた寸前のところで我に返り、何とか社畜マインドに洗脳されずに過ごしてきました。
出勤時間はギリギリでいい
新卒で採用された会社でしたので、一生懸命に働いていました。勤務は9時開始でしたので、余裕を持って8時30分には出勤していました。そしてその日の仕事の準備をしたり、早めに仕事を始めたりしていました。
若手なのでこれが普通と思っていましたし、実際に上司の受けも良かったと思います。しかし、ある日ある先輩が「9時までは自分の時間だ」などと酔った席で言っているのを耳にしました。9時ギリギリに出勤していると言っていたのです。
この瞬間に私はハッと我に返って、社畜への道から引き返すことができました。どうせ一生勤める会社でもないし、8時30分に出勤しても意味がないことに気が付きました。
そして、早速、8時55分出勤に切り替えました。始めのうちは不審な目で見られているような気がしたりしました。いや、実際に不審な目で見られていました。
でも、9時の仕事が始まるまでは自分の時間なので、何とか頑張って割り切りました。次第に周りの従業員が慣れてしまいますと、何てことなかったです。余裕でギリギリ出勤が普通になりました。
朝起きる時間が25分遅くできましたので、当然、寝る時間も25分の余裕ができて、毎日、帰宅後の自由時間が楽になりました。
始業時間よりも30分以上早く出勤している人は典型的な社畜マインドですので、早急に改善した方がいいと思います。
1箇月に1日は有給休暇を取得する
社畜マインドが蔓延してきますと、自分の権利を主張することすらできなくなってしまいます。有給休暇の取得など考えられなくなります。
私が勤めていた会社は大手の製造業でしたので、職場によってはまあまあホワイト企業でした。工場の現業職はガンガン有給休暇を取っていきます。それこそ年間20日間フル取得します。
私は本社勤務の総合職でしたのでそんなわけにはいきません。しかし、本社でもそこそこ取得している人はいました。
私は入社してから半年間は有給休暇を一切取得しませんでした。そして、周囲の先輩社員からそういう人なんだと思われていました。これが最悪でした。
会社には2種類の人種がいます。自分の権利を主張する人と主張しない人です。この主張しない人たちのやる気を搾取しながら会社は発展していくのです。
周囲の社員もそういうおとなしい人を色々と便利使いします。そうして社畜が養成されていくのです。私も社畜養成コースに途中まで乗りかけましたが、何とか踏みとどまりました。
まず、有給休暇を毎月取得するよう心掛けました。ただ、忙しすぎて1日休めない月もありましたので、その場合、最低限、半休を取得するようにしました。
1箇月に半日だけ自分の権利を行使するのです。「仕事を休みながらお金がもらえるって素晴らしい制度やん?」って思いながら休んでいました。
上司に年休を申し出るとき、かなりストレスを感じてしまいますが、社畜にはならないと念じながら申請していました。
「日本人は休むのが苦手だけど、自分だけはそうではないね」というセリフを自分に言い聞かせながらせっせと休んでいました。
無理して有給休暇を取得するよりも、惰性で毎日出勤している方が精神的には楽かもしれません。社畜に片足を突っ込んでしまった人の場合、自分の権利を主張すること自体が後ろめたいことのように錯覚してしまいます。
しかし、私は何とか頑張って社畜養成コースから抜け出しました。毎月1日休むことも、軌道に乗りさえすれば、周囲の目も変わってきます。「この人はそういう人なんだな」と思わせることが大事なのです。
半休だけの月もありましたが、年間10日は取得できるように頑張っていました。これで取得率は50%です。10日なんて自分ではすごく休んだなという感覚なのですが、これ、日本人の平均値なんですよね。
世の中の多くの人は結構有給休暇を取得しているのです。社畜マインドになってしまうと、世間の感覚からずれてしまいますので、客観的データも参考にして自分を奮い立たせてください。
休日出勤しながらサボる
私は基本的に仕事熱心な性格です。納期に間に合わせるために人の仕事も引き受けて、朝2時に起きて出勤したこともありました。
残業は最長で165時間したことがありました。私は仕事が嫌いなので、さっさと終わらせて家に帰りたいタイプなのですが、仕事が終わるまではご飯も食べずにしっかり残業していました。
入社して数年間がむしゃらに仕事をしてきましたが、あるとき1人で休日出勤をしている時にふと気が付きました。「これって、サボってても誰も気付かへんやん」と。
これが社畜から解き放たれた瞬間でした。適当にケイタイをいじったり、本を読んだりしながら、ダラダラと1人でダラダラと仕事を進めて、休日の時間外手当をきっちり申請してやりました。
同じ部署で誰も出勤していませんので大胆にやれます。いったん社畜マインドになってしまった私の目を覚まさせるには、これくらいのサボりが必要だったのです。
そもそも、納期に間に合いそうもない状況なので、1人で休日出勤して何とか辻褄を合わせようとしている時点で社畜要員です。周りの従業員からは完全にそう見られています。
「こいつ1人に任せたら何とかなる」と思われるのは、一見するとプライドがくすぐられて気持ちがいいことです。しかし、それは社畜の入口です。
「こいつに任せても、あまりはかどらなかったな」くらいに思わせるのがちょうどいいのです。
持ち株会には加入しない
私の会社にも従業員持ち株会がありました。私は当然のようにスルーしていました。会社からの補助が1割出るので、資産運用としては有利なのですが、会社に完全に魂を売り渡したようでイヤでした(笑)。
1万円分買ったら1割の1千円もらえるのに目がくらんでか(笑)、多くの同僚はしっかり加入していて、会社の株主になっていました。
冷静に考えますと、株主様になるということは会社経営者よりも偉いのかと思ってしまいます。しかし、現実は違います。あくまで従業員の立場から抜け出せません。それどころか株主総会では謎の指令を受けるのです。
株主様ですので株主総会に出席する権利があります。平日の昼間に開催しているので、普通は出席しません。というか自分の会社の株主総会になんて恥ずかしくて出席しません。
しかし事情があるのです。私の会社は、事前に目を付けておいた課長クラスの社畜従業員20人くらいに出席させます。あくまでプライベートで出席している形なのでわざわざ有給休暇を取らせて、私用として出席させます。
その人たちは、有給休暇と言っても朝から普通に出勤してきており、株主総会の開始時間よりもかなり早く会場入りして、最前列に座ります。
そして、総会が始まりますと、一般の株主から厄介な意見や質問が出そうになるたびに、「異議なし!」「意義なし!」と右手を挙げて口々に叫ぶのです。一般の株主にしゃべらせない要員という究極に恥ずかしい社畜仕事です。
私はこれを見て目が覚めました。気持ちも冷めました。あんな社畜連中にはなりたくないと。
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