手応えありのつもりが実は勘違いだった
面接の際、「まるでお客様のように丁寧に応対されたから、合格のフラグ。」と勘違いしている受験者もいるかと思います。しかし、これは真逆です。完全に脈なし、不採用のサインです。
厳しくされるのが合格フラグです
これは公務員の面接でも、民間企業の面接でも同じことです。今、民間会社の面接を受けてきたあなた!だまされたと思って、最後まで読んでいってください(笑)。
私はいくつかの市役所を受験しましたが、面接の最中に、面接官が急に丁寧になって、面接後も、丁寧に面接室から見送ってくれるようなことが何回かありました。
一見、手応えがあり、好感触のような気分になりますが、これはお客様扱いされていて、不採用ということです。お祈りフラグが立ったと思ってください。実は、手応えなしなのです。
市役所や企業は、採用試験で不採用にした人を、今後は、大切な市民や取引業者としてお付き合いをしなくてはなりません。
少なくとも、採用試験に応募してきてくれる時点では、その市役所や会社に興味があり、現時点で、ある程度のファンであることは間違いありません。
今後も円滑な市政運営をするために、丁寧な応対に努めているのです。もはや、クレーマーや苦情を生まないための市民応対・お客様対応の一環です。
これを脈ありと勘違いして、「脈ありだったのに、突然不採用になった」と勘違いしてしまう場合がありますので、注意が必要です。手応えなしのお祈りフラグなのです。
手応えなしの厳しい対応が実は合格フラグだった
逆に、受かった面接試験では、私の考えや、市役所業務への考え方、今後の人生プランに厳しくツッコミを入れられました。
批判ばかり受けて、一見、手応えなしのようですが、これが合格フラグでした。
曖昧な答えでごまかして流そうとしても、いちいち確認をされ、ひどく疲れる面接でした。そのような場合、たいてい次の面接に進めていました。
面接で、一見してアウト、完全に不採用だなと思われた場合、面接官はいちいち叱ったり、注意をしてくれません。ただ、ニコニコ笑いながら、D評価を付けて落とされてしまうだけです。親切な扱いは、お祈りフラグです。
どこが悪かったのかは教えてもらえませんので、その都度、自分で反省をして、別の市役所の面接の際には同じ失敗をしないように気を付けるしかありませんでした。
不採用にして、それっきりです
合格ラインの場合、本当に採用してもよい人材かどうか、興味深く取調べのように精査されますので、結果として、厳しく当たられてしまうようです。
面接官は落とすために会うことはない
転職活動においては一つの真理があります。それは、筆記試験と書類選考は落とすために行いますが、面接は採用するために行うということです。
中途採用の選考では、市役所に物凄い数の応募書類が届きます。特に公募による選考では特定の職務経験のない方も応募してきます。
市役所では全ての応募者と面接するだけの時間的な余裕がありませんから、明らかに選考基準に満たない候補者に関しては、筆記試験と論文試験の段階である程度まで候補者を絞り込む必要があります。
まさに筆記試験と論文試験は候補者を落とすために行なわれます。
それを通過した候補者だけが面接に進むことになりますが、市役所においては候補者を落とすために面接をすることはありません。可能性のある候補者だけを絞り込んで会うわけですから、全ての候補者が採用を前提として面接されるのです。
もちろん、面接に進んだ候補者をある程度はランク付けしています。
募集スペックにほぼ合致し楽々と筆記試験と論文試験をクリアした候補者もいれば、逆に、ややスペックから外れてはいるけれど、応募書類の内容から人物としての可能性を感じるので「会うだけ会ってみるか。」という感じで、最後の一人として面接に進む候補者もいます。
一つだけ言えることは、市役所では、ややスペックから外れていると思われる候補者であっても、もし5年後のエースになれる人材であれば採用しようという意識で面接をします。
スポーツに例えると、予選の結果はゼロに戻して決勝は一発勝負となるのです。
不合格になることを恐がってはいけない
通常、中途採用の面接は市役所の会議室で行われます。そして、候補者が面接の部屋に入っていく時は、全ての候補者が歓迎される人物として入っていきます。
決して怖がることはありません。臆することも卑屈になることもありません。例え採用人数が一人であっても、面接に呼ばれた候補者は全員が採用を前提として面接されるのです。
自分の良い部分を出していきましょう
面接では、まず自分から面接官に対して胸襟を開くことを心掛けてください。自分の直属の上司になるかもしれない人なのですから、面接官は敵ではありません。むしろ味方と言った方が良いくらいです。
面接官からの質問には、素直な自分の気持ちを伝えることです。必要以上に警戒することはありません。この質問は何かの罠なのではないかと邪推すること必要もありません。
さらには、自分は面接に進んだ候補者の中ではどのくらいの評価なのだろう、と考えることもありません。余計なことは考えずに、純粋に面接官との会話を楽しみましょう。
転職活動では、内定が出た候補者から次のような言葉を聞くことがあります。それは「面接官の方に助け舟を出してもらった。」というものです。この言葉は採用面接の真理を言い当てています。面接の結果を左右するのは面接官との相性なのです。
まだまだ成長の余地のある30歳前後の人材の面接では、面接官は育ててみたいと思った候補者を採用します。不合格になることをおそれてはいけません。面接とは採用するために行なわれるのです。胸襟を開いて相手の懐に飛び込むことです。
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