千葉市役所の初任給の支給モデル
千葉市役所の民間経験者採用の初任給について、市役所発行の「採用試験受験案内」を基に解説します。大卒モデルで明記されているのは、次の3パターンです。
30歳(勤続 8年) 269,560円
40歳(勤続18年) 332,695円
50歳(勤続28年) 399,970円
これは基本給に地域手当を加えた合計額です。
地域手当とは、千葉市職員の給与に関する条例によりますと、基本給に一律15%加算される手当のことです。全員に加算されます。千葉市の物価の高さを反映して、かなり高額に設定されています。
さすが首都圏。それが地域手当の特徴です。
30歳(勤続8年)のケースで説明しますと、基本給は234,400円、地域手当は35,160円で、合計が269,560円になるわけです。
このほかに支払われる給料がある
採用試験受験案内によりますと、千葉市では、この金額に固定的給与として扶養手当、住居手当、通勤手当が加算されます。しかし、その金額については明記されていません。給与条例を見る必要があります。
まず、扶養手当についてです。
配偶者を扶養する場合、6,500円です。夫婦共働きの場合は、扶養していませんので支給されません。また、子供につきましては、1人に付き10,000円です。
配偶者の扶養手当よりも子供の扶養手当の方が高いのは、市役所の給与制度の定番です。子供1人に付き10,000円というのは若干安い水準ですが、妥当なところでしょう。
次に住居手当についてです。。
賃貸物件に住んでいる場合、27,000円を上限として、家賃の半額が支給されます。千葉市の家賃水準の高さを反映して、住居手当としては高額な部類です。
なお、持ち家を購入している人や親元に同居している人には支給されません。あくまで賃貸物件に住んでいる人限定です。
この27,000円の住居手当は持ち家を購入した途端に打ち切られることとなります。マイホーム購入の敷居が高くなってしまいますね(笑)。
通勤手当は、電車・バスの定期券代が支給されます。実費が支給されるものです。
整理しますと、大卒30歳(勤続8年、扶養なし、賃貸住宅)の場合、給料は「30万円」になります。手取りでは「23~24.5万円」です。
大卒40歳(勤続18年、妻と子1人を扶養、賃貸住宅)の場合、給料は「38万円」になります。手取りでは「28~31万円」です。
毎月固定的に支給されるものはこれで全てになります。このほかに変動的なものとして、時間外勤務手当が支給されます。いわゆる残業代です。
初任給の水準にもよるのですが、おおよその理解としまして、残業代の単価は1時間当たり2,000円となります。毎月20時間の残業をこなす場合は、残業代は40,000円となります。
残業が多いか少ないかは配属されるまで分かりません。基本的には本庁は激務な部署が多く、残業三昧で年休も取得できません。
反対に区役所など出先機関は暇な部署がほとんどで、残業は少ないです。それが市役所の常識です。
暇な部署の人数を減らして、激務な部署に補充すれば均等になるはずなのですが、それができないのです。出先機関の職員の既得権意識が強すぎて、もはや人員配置を変えられないのです。硬直化甚だしい(笑)。
私は毎月100時間を超える激務な部署も経験しましたし、暇な出先機関も経験しました。ここで重要なことは、異動の希望はほぼ何も聞いてくれないということです。ただただ、その時の局の都合で決められます。
配属や人事異動は自分では決められませんし、意見もほぼ反映してもらえません。自分でコントロールできませんので、市役所に転職する際には、残業代を当てにはせずに家計の設計を立てることが必要です。
ボーナスの支給水準
採用試験受験案内によりますと、期末・勤勉手当が支給されます。いわゆるボーナスのことです。勤勉手当という言葉はあまりなじみがないかもしれませんが、公務員にとっての勤勉とは欠勤がないということです。ハードルが低い(笑)。
ボーナスの支給月数の記載はありませんが、日本全国どこの都市でもほぼ同じで、4.4箇月になります。
年2回の支給ですので、6月に2.2箇月、12月にも2.2箇月の合計4.4箇月になります。ボーナスの算定基礎は、基本給、地域手当、扶養手当の合計金額になります。住居手当は含まれません。
30歳(勤続8年、扶養なし)では、6月・12月にボーナスとしてそれぞれ59万円ずつ支給されます。
40歳(勤続18年、妻と子1人を扶養)では、6月・12月にボーナスとしてそれぞれ77万円ずつ支給されます。
千葉市役所の初任給のまとめ
千葉市役所の初任給は、ほかの自治体よりも結構高額です。また、住居手当も高めです。市役所の給与水準は市内の企業の給与を調査して、その平均値としています。千葉市に所在する企業の給与が高額ということです。
千葉市役所の給料は、普通に生活する分には十分な水準です。どのくらいの給料がもらえるのかは、転職するかどうかの大きな判断材料です。しっかり理解したうえで、転職を決意すると後悔はなくなります。
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