市役所の面接の採点方法はどうなっているのか
市役所の面接では、だいたい面接官は3人います。端から順番に質問してくるスタイルです。当然、採点はこの3人が行います。
面接官は市役所の各部局の課長が勤める場合が多いです。
3人は、受験者1人の面接が終わるごとに、自分の判断だけで採点します。5点~1点で採点するような具合です。3人で相談することもありません。自分の主観だけで採点します。そして合計点数が多い人から合格になります。
民間企業のように、後日集まって合否判定会議をすることはありません。協議して誰を合格させるかを決める手続きはないのです。単純に点数だけで決めるのです。
その良し悪しは別として、採用不正が起こりにくい仕組みだとは思います。公務員ですから(笑)。
このような採点方法ですので、特殊な才能を持った異質な受験者はなかなか合格しにくい仕組みになっています。合格するには、万人に受け入れられる才能が必要です。
例えば、5点・5点・1点の受験者と4点・4点・4点の受験者がいるケースを考えてみます。民間企業の採用試験では、2人の面接官が最高点の5点を付けた人材はかなり高評価されます。
しかし、公務員試験では4点オールの12点を獲得した受験者が合格します。とがった才能は合格しにくいのです。公務員ですから(笑)。
公務員試験では、この点を理解したうえで、面接官全員の要求水準に応えられるような受け答えをすることが大事になってきます。
質問をしない職員は気にしなくてOK
面接官の3人のほかにも、ドアの横に職員が座っていたり、後ろに座って何かのメモをしている職員がいたりと、何かと職員がいる場合があります。これらの職員は、面接官以外の部局の職員が、配属際のの品定めに見に来ているだけです。
面接官を出した部局の課長だけが採用者を見ているという状況では、配属先を決める綱引きの際、ほかの部局はかなり不利になります。エース級の人材を全員持っていかれると困るからです。
合否の採点をするのは、あくまで面接官として質問をしてくる3人だけです。周りの職員はあまり気にしなくてもOKです。
同じように控え室にいる職員は、ただの雑用係りで何の採点に関して何の権限もありませんので、控え室では必要以上に気を張る必要はありません。普通にリラックスして、最も重要な面接本番に向けた復習をしていれば大丈夫です。
ノック回数、番号、スーツの色など関係ない
民間経験者採用の面接試験の評価は、受け答えの本質的なやり取りの中で判断されます。当たり前です。それ以外のことに余り神経質になって拘る必要はありません。
例えば、ノックの回数。面接室に入るときにはノックをしてドアを開けます。正しいノックの回数は3回です。トントントンです。2回ではトイレノックと言ってマナー違反だそうです。
ですが、正直、そんなものどちらでも構いません。本質には関係ありませんから。
私は、ノックって普段あんまりしなれていないせいか、力加減があまり分かりません。1回目のトンが弱すぎて、「あれ?2回に聞こえたかな?」って不安になることもあります。しかし、全く気にする必要ありません。問題ないのですから。
始めに受験番号を言うときも、番号を間違える人がいます。そのとき1度きりに割り振られた番号ですので、緊張してど忘れするのです。
これも忘れたって面接の評価には関係ありません。そんな番号覚える意味なんてないのですから。
スーツの色もダークグレーが正解などとよく言われますが、あまり関係ありません。服の色よりも、その人が社会人として今の会社でどういう仕事をしてきたかの方が重要です。
自分に似合っていて着慣れていれば、どんなスーツでもそれが原因で落ちることなどありませんので安心してください。
面接試験の際には、いろいろと細かなことが気になりがちですが、本質は職務経験だということを忘れずにどーんと構えていればいいのです。
失敗した面接の結果は覆せない
面接試験で失敗したときや不合格のサインを感じ取って意気消沈した経験があると思います。私はよくありました。面接で評価が悪かったものを、面接後に取り返すような方法はあるのでしょうか。
はい。基本的にはありません。そんな夢のような方法はありません(笑)。面接は面接室内での評価が全てです。
帰り際の控え室でのやり取りで失敗を取り戻すことはできませんし、後日何とかできることもありません。わずかながら、効果があるものとしてお礼状を送る方法があります。しかし、これとてその面接自体の評価を覆すものではありません。
面接後のお礼状には役割がある
面接を受けた後に、お礼状やお礼の手紙を出す効果についてご説明します。たまに出してくる人、いますよね。200人に1人くらい(笑)。
面接の対応のお礼が書いてあったり、上手く答えられなかった質問についての回答が改めて記載されていたりします。
このような手紙は、その面接をした面接官の手元には届きません。採用の担当者のところに届きます。運がよければ、次の面接の際の資料として添付されて、その面接官の目には触れます。
あくまで、自力で面接に合格して次の面接があることが前提ですが。不合格なら、誰の目に止まることもなく廃棄処分されてしまいます。
資料としてお礼状のようなものが添付されていますと、丁寧な人柄なんだなという印象を事前に面接官に与える効果があります。
お礼状というのは、次の面接を有利に進めるために出すものなのです。終わった面接の結果を覆す効果ではなく、次の面接のためなのです。そういう意味で少ないながらも出す効果はあります。
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