日本では長期の休暇が取れない
私は前の会社では馬車馬のように働きました。残業を月間165時間した月もありました。
有給休暇はぼちぼちと取得していましたが、2日連続で取得した経験はありませんでした。金曜日か月曜日に取得して土日を挟んでせいぜい3連休です。また、盆休みはなく、正月休みは12月30日~1月3日までの5日間でした。
12月29日なんて、他の取引先は休業している会社が多く、何の仕事にもありませんでしたが、毎年出勤でした。休めないのです。
昼過ぎから皆で大掃除をして、夕方からは会社で酒を飲みながら寿司を食べて、社長が年末の慰労の挨拶に来るのを待つというクソみたいな生活でした。仕事始めの1月4日も休む風習がなく、5日間の正月休みだけでは海外旅行もできない状況でした。
基本的に長期休暇を取得する風習はなく、私もほとんど旅行には行けませんでした。海外旅行なんて1回も行っていません。
おかげで貯金だけはどんどん貯まっていきました。残業代で稼いで、忙しすぎて使う暇がないというサイクルです。幸か不幸か、自分の自由な時間と引き換えにお金だけが増えていったのです。
私はお金にはほとんど執着がありません。ぜいたくしませんし、高い買い物もしません。私の人生で最も大切なのは「時間」です。
公務員になったとしても、なかなか長期間の有給休暇は取得しにくいものです。1箇月間や2箇月間休むなんていうのは、さすがに不可能です。
そこで、私は数箇月早めに会社を辞めて、仕事人生で始めてリフレッシュをすることにしたのです。
理想は辞める前に有給休暇を消化しきる
最も理想的な方法は有給休暇を取得する方法です。私が会社を辞めた時点では30日くらいの有給休暇が残っていました。
会社を辞める際、この有給休暇を全て取得してしまう人がいます。若い女性で認めれらる場合が多いです。しかし、私は認められませんでした。社畜ですから(笑)。
私は社畜と見られていましたので、言い出す前に課長から「辞める前に有給休暇を消化するなんてみっともない真似はするなよ」と釘を刺されました。
これ自体は労働基準法違反です。労働基準監督署に泣きつきに行って大問題にすれば、最終的には取得できるものです。
権利意識が強く厄介だと見られている人には、会社もこんな言葉を投げつけません。揉める火種になるだけです。しかし、私は社畜カテゴリーに入っていましたので、当然のようにこう言われて、私も受け入れました。
30日の年休があれば、1箇月半は給料をもらいながら遊んで暮らせるという夢のような生活ですが、会社と揉め倒す勇気もありませんでしたので諦めました。社畜はどこまでいっても社畜のままです(笑)。私が取得を希望しなかったという結果だけが残りました。
会社を早めに辞めるとバカンスができる
私は4月1日から市役所に転職することが決まっていましたので、その数箇月前には会社を辞めました。自由な時間を満喫するためです。貯金にも余裕がありましたので、自分の時間を確保したのです。
言うまでもなく、いったん社会人になってしまいますと、まとまった休みを取ることは不可能になります。
ヨーロッパでは長期バカンスが一般的ですが、日本でそんなことをするとひんしゅくです。せいぜい新婚旅行で2週間の休暇を取る程度です。一生に1回きりです(笑)。
私は、転職の機会にさらに長い数箇月の休暇(というか無職の期間)を確保して、リフレッシュしました。バックパッカーのようなことをして、日本国内を見物旅行していました。夢のような時間でした。
おかげで4月の入庁式では真っ黒に日焼けをして驚かれました。あまりに焼けていましたので、事情を知らない同期からは、工事現場のバイトをしながら何とか公務員試験に合格した苦労人だと思われていました(笑)。
皆さんにも、転職の際にはこのような時間の使い方を強くおすすめします。罪悪感も全くありませんし、そもそも誰にも迷惑を掛けずに休めます。
30歳にもあると、ある程度の貯金ができているでしょうし、3月31日のギリギリまで働く必要なんてないと思います。国内でも海外でもいいですので、きっちり予定を立てて、人生で一度きりの時間を過ごすことをおすすめします。
公務員の初任給への影響はほぼない
公務員の初任給は、今までの仕事の成果では決まりません。仕事をしてきた期間で決まります。公務員ですから(笑)。
早めに会社を辞めた場合、わずかに初任給が安くなる場合があります。私の場合は、計算の結果変わりませんでしたが。ラッキーでした(笑)。
影響する場合を具体的に見ていきましょう。市役所によって異なりますが、一般的には民間企業の勤務期間の8掛けです。
7年間勤務した場合と、3箇月早めに辞めて6年9箇月勤務した場合の比較です。8掛けしますと、5年7箇月と5年4箇月になります。6箇月以上を切り上げますので、5年7箇月は6年に換算され、5年4箇月は5年になります。
つまり、7年間勤務した場合、公務員として6年間勤務した職員の給料水準に換算され、6年9箇月勤務した場合、5年の給料水準の初任給になります。
これは切り上げと切り捨ての影響がちょうど出た結果です。勤続8年の場合は3箇月早めに辞めても計算結果は同じです。
というかほとんどの場合、結果は同じです。気になる人は、合格した市役所に電話をして、それぞれの条件で初任給を試算するようお願いすれば、丁寧に対応してもらえます。内定者の辞退を防ぐために、しっかりと対応してもらえるのです。
バカンスは人間として一回り成長することもできますし、何よりリフレッシュできます。転職の副次的な効果として、狭間の期間でバカンスを取得することをおすすめします。
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