公務員に向いている強みとパーソナリティ
当たり前ですが、強みやパーソナリティは人によって様々です。職業ごとに、向き・不向きなメンタリティというのは確実にあります。せっかく公務員に転職したのに、数年で辞めてしまう職員がいます。公務員のやり方になじめなかったためです。
逆に、公務員に向いている性格の人にとっては公務員は天職ですし、採用試験にも合格しやすいです。
世の中便利なもので、無料であなたの「強み」と「パーソナリティ」を診断してくれるサービスがあります。強みは、今までの職業経験で培ってきた強みです。パーソナリティは、生まれ持ったあなたの個性です。
まず、強みの診断はリクナビNEXTの「グッドポイント診断」で受けられます。転職大手であるリクナビNEXTのノウハウを活かして作成されたサービスです。
これは、メアド、名前と性別だけの登録で受けられます。転職の希望条件やあなたのプロフィールなど、細かい内容の登録画面はスキップで飛ばしてOKです。
次に、パーソナリティの診断はミイダスの「コンピテンシー診断」で受けられます。ミイダスでは、あなたのパーソナリティについて9つの側面から診断してくれます。
コンピテンシーって何?と思った方、知らなくても大丈夫です(笑)。人事部門経験者にとっては、もはや常識的な言葉ですが、普通の人にはなじみの薄い言葉です。「優れた成果を生み出す行動特性」のことです。
ミイダスに登録する必要がありますが、当然ながら無料です。今すぐには転職しようとは思っていなくても利用できます。卒業した大学や、今の年収、経験してきた部署など、数問の質問に答えながら登録します。
リクナビNEXTのグッドポイント診断の結果と解説
ところで、市役所の職員に適した強みを持っている人というのは、どのような人なのでしょうか。
グレーのスーツで眼鏡を掛けていて、気性は穏やかですが、事務的に仕事を処理して人間の心を持たない・・・(笑)。世間での公務員のイメージとはこのようなものですね。
ちなみに、私の強みこの5点です。
現実思考(実現可能性にこだわる)
バランス(全体を考える)
冷静沈着(いつもクール)
親密性 (じっくりつきあう)
感受性 (場の雰囲気を感じ取る)
どうですか?いかにも市役所の職員っぽいでしょう(笑)。「地味」の一言ですね。
これはグッドポイント診断を利用した結果です。18種類の中から、その人特有の「5つの強み」を導き出してくれます。今までの職業経験で身に着けてきた強みです。
5つの強みをピックアップしてくれるだけではなく、それぞれの強みについて、細かい解説までした結果表を提示してくれます。気持ちがいいことに、結果表には良いことばかりが記載されています(笑)。
例えば、私の「現実思考」でしたら、「常に現実的で具体的な提案を行う」と高評価されています。しかし、そうは言っても裏を返せば、独創的な新規事業を立ち上げたり、停滞している事業をブレイクスルーするような仕事には弱いということです。
実際に私自身の仕事ぶりはそのとおりです。新規政策とかの立案を指示されていても、しっかり滞ってしまいますし(笑)。
グッドポイント診断はどんなスペックの人でも必ず5つの強みを導き出されますので、とにかく自信になります。
リクルートが転職ノウハウの技術の粋を集約して作成したもので、かなり本格的な作りになっていまして、トータルで20分くらい掛かってしまう代物です。それだけが欠点です。長い(笑)。
このような画面で、あなたの考え方が「AなのかBなのか」を選択していきます。この質問に次々と回答していくことで、強みを判定します。
何度も言いますが、驚くことにグッドポイント診断は無料で利用できます。今すぐに転職しようとしていなくても利用できます。この診断で、自分の強み、そしてその裏腹である弱みを把握することができます。
リクナビNEXTのページで、メアドを送信して、名前と性別を登録する必要があります。かなりユニークな転職支援ツールですので、興味があれば、自分の職業的な強みが何のなのか診断してみてはいかがでしょうか。
市役所に向いている強みの解説
市役所に転職した後に、「こんなはずではなかった」と後悔する人もいます。不幸なことですが、実際に、数年で再転職をしていく人も一定数います。
公務員試験に合格することを夢見ていた時期は、公務員になれば全てハッピーみたいな考えを持ちがちです。私もそうでした。
しかし、公務員になじめずに、青い顔で仕事をしながらいつか辞めたいと考えている職員も結構いるのです。
公務員特有の空気感になじめないのが原因です。市役所の仕事の進め方はかなり独特です。大手企業で通用した手法が認められないことも多いです。
民間企業では、結果さえ出していれば、仕事の仕方や日々の生活について会社からとやかく言われることはありませんでした。しかし公務員は違います。結果を出すことよりも、市民から批判を受けないことが第一なのです。
例えば、大きなプロジェクトを動かした職員が息抜きで喫茶店で一息つくだけでアウトです。勤務時間中に喫茶店に入ったことがばれることだけで、職場でじっとしていて全く成果がない職員よりもマイナス評価になるのです。
公務員に適した強み、適さない強みというものがあるのです。
突然ですが、ここで、私の感じる市役所に適した強みランキングを発表していきましょう。
まずは、ベスト3の発表です!
1 慎重性 (掘り下げて考える)
2 現実思考(実現可能性にこだわる)
3 バランス(全体を考える)
第1位は「慎重性」です。市役所の仕事は、企画立案するにしても、課題を市議会に報告するにしても、報告書を徹底的にこねくり回します。よく言えば、ハンパないくらい掘り下げます。
合わない人は合いませんが、多くの職員がこのやり方に適応して仕事を進めています。文書の表現に無駄なくらい徹底的にこだわります。
第2位は「現実思考」です。新たに施策を実施するにしても、不具合はでないのか、想定しれていない副作用は起きないか、制度の抜け道はないのかなど、実現可能なのか徹底的にこねくり回します。良く言えば、よくよく検証します。
一つの政策を実現するためだけに、1歩進んで2歩下るように、ムダの塊のような莫大な準備と根回しを積み上げるのです。
第3位は「バランス」です。一部の市民だけに有利な制度や、過去の制度と整合性が取れていないものはアウトです。最も大切なポイントになります。過去の政策から方向転換するのは一苦労です。
新しい制度を作る際には、必ず過去の制度を全て洗い出して、その意図や意味を理解する必要があります。既に死んだような制度まで洗い出すのはだるいです(笑)。
続いて、神セブンの発表です!
4 受容力 (広く受け入れる)
5 冷静沈着(いつもクール)
6 継続力 (決めたらとことん)
7 親密性 (じっくりつきあう)
惜しくもベスト3からは漏れましたが、神セブンにランクインしたのが、「受容力」「冷静沈着」「継続力」「親密性」です。
市役所の仕事はストレスが多いです。市民からの苦情、他部署との折衝、市会議員への対応とストレスだらけです。民間企業とは違った種類のストレスで一杯です。
しかし、苦情の中には役に立つアドバイスが隠れていたりします。批判を甘んじてクールに受け止めて、一旦決めたことはとことんじっくり推進することが大事なのです。
どうですか。私の5つの強みのうち、4つがランクインしていますね(笑)。きっと、市役所に適した性格なのでしょう。
逆に向いていない強みの解説
辞めていった職員は、「やりたい仕事ができない」「公務員の制度や考え方になじめない」などと言って辞めていきました。
私がランク付けする不適な強みワースト5も発表していきましょう!
独創性 (オリジナリティあふれる)
柔軟性 (あれこれトライ)
高揚性 (ノリがよい)
俊敏性 (スピード第一)
挑戦心 (高い目標もクリア)
オリジナリティやスピードなどは、民間企業では最も強く求められるスキルです。どちらかと言うと最強スキルの部類です。しかし、公務員の仕事のフレームでは、これらの能力を発揮する機会が奪われ、持てる力を発揮できません。
その結果、自分が思うように仕事を進められず、うっぷんだけがたまっていく結果になります。人には向き不向きが必ずあります。
公務員に転職できる人は民間企業でも活躍できていた人です。しかし、民間会社で活躍できていた全ての人が市役所で活躍できるわけではないのです。
こういう強みを身に着けてきた方は、市役所に転職した場合、「思っていたのと違う・・・」となってしまいます。自分の強みを把握しておくことは、転職活動にとって、また、人生にとって重要なのです。
ちなみに、私の強み5点の中には、向いていないワースト5は何1つ入っていません(笑)。それはそれで問題のような気もしますが、市役所で働く上では全く支障にはなりません。
無料のグッドポイント診断のやり方
グッドポイント診断はリクナビNEXTのページで利用できます。最初に、メアドと名前、性別の登録が必要です。住所、電話は登録なしのままでOKです。
また、登録が完了した後に、転職の希望条件やあなたのプロフィールなど、細かい内容の登録画面に移りますが、スキップして結構です。興味があれば後で登録すればいいだけです。まずは効率重視で進めていいです。
私もそうでしたが、転職時期や希望の地域なんて、全く決まっていない人がほとんどだと思います。今後、もしそういう気分になることがあれば、その時に深く考えて入力すればいいのです。
登録後、マイページからいきなりグッドポイント診断のページに進んで診断を受けるのが手っ取り早いです。
【メアド送信】
↓
【名前・性別を登録】(住所・電話は不要)
↓
【マイページからグッドポイント診断】
この流れだけです。
注意したい点は、無料診断と言ってもかなり本格的な作りになっていますので、診断に20分程度を要することです。気合を入れて回答していく必要があります。次のリンクから登録に進めます。
ミイダスのコンピテンシー診断の結果と解説
人それぞれに特徴的なパーソナリティがありますが、生まれ持ったものですので、何が良くて何が悪いというものではありません。ただ、公務員にとって都合が良いパーソナリティというのは確かにあります。
私の最も強いパーソナリティは「オーガナイズ能力」です。オーガナイズ能力とは綿密な計画を立てる能力のことで、いかにも公務員っぽい能力ですね。ここまで来ますと、もはや公務員が天職なのかもしれません(笑)。
コンピテンシー診断では、9つのパーソナリティについて、あなたがどのような特徴を持っているのかを判定してくれます。例えば、10点満点中で「人あたり」が6点、「チームワーク」が4点などと診断してくれます。
私の特徴は、計画性を持って仕事を進めて、細部の詰めの甘さがなく、最後までやり遂げること、また、新しいことを試すよりも、実績のある確実な方法を取ろうとすることだそうです。
どうです?皆さんがイメージする市役所の職員そのものですよね(笑)。確かに、私の普段の仕事ぶりは、コツコツと最後まで無難にやり遂げる方です。良くも悪くもです。
私は毎月の残業時間が100時間を超える部署で仕事をしていましたが、莫大に抱えている業務があっても、手を抜かず、コツコツと進捗管理をしながらいつも80点くらいのできのアウトプットを出し続けていました。公務員ですから(笑)。
コンピテンシー診断では、約200問の質問に答えると、あなたのパーソナリティを診断してくれます。200問ですよ、長い・・・。私は結構真剣に回答していきましたので20分くらいは掛かりました。回答途中で中断できますし、隙間時間で診断に取り掛かれます。
まずは、無料の会員登録して、その後、画面左のコンピテンシー診断をクリックしてください。
市役所に向いているパーソナリティの解説
それでは、ここでも恒例の市役所職員に向いているパーソナリティを発表していきましょう。今回もあくまで個人の独断ですが(笑)。
まず、ベスト3の発表です。
1 問題解決力(問題解決に向けて合理的な推論を行う)
2 オーガナイズ能力(問題に対して緻密な対策を用意することができる)
3 チームワーク(人と摩擦を起こさずに物事を処理することができる)
1位は断然、「問題解決力」です。お役所の仕事は利害関係者が複雑です。市民相手の政策では、一方の利益と他方の損が相反することも多くあります。そこでで重要なのは合意形成です。地元市民との合意、議員との合意、上司との合意です。合意できそうな解決方法を模索するのです。
児童館の設置の要望があっても、建設しようとすると、周辺に住んでいる住民から、子供の声がうるさいと反対運動が起きます。はい、問題だらけです(笑)。直観やインスピレーションではどうすることもできませんので、筋道を立てて、解決していく能力が必要となります。
2位は「オーガナイズ能力」です。計画を立てるのが上手く、また、あらかじめ、起こりそうな問題を想定して、解決案を持っておく能力です。ただひたすらに、そして、時間の無駄なレベルで、起こりそうな問題を想定しておくのです(笑)。
役所の政策では、過去からの整合性が重要です。場当たり的な政策は市民の理解が得られません。しっかり計画を立てて、過剰なレベルで問題を想定しておく、これが公務の基本です(笑)。
3位は「チームワーク」です。お役所仕事は、単独プレーがあり得ません。良くも悪くもチームで動き、責任も分散されます。組織の中に上手く溶け込むことが重要です。
中堅になってもベテランになっても、常にホウレンソウ(報告・連絡・相談)を求められます。民間企業では、2年目くらいには「いつまでホウレンソウやってるんだ。自分で決めろ。」と怒られるものでしたが、公務員では、定年退職するまで求められます。あくまで、チームで仕事を進めるためです。
どうですか。私のパーソナリティもランクインしていますね(笑)。
逆に向いていないパーソナリティの解説
基本的に民間企業で役に立つようなパーソナリティでも、公務員では無用の長物になるものがあります。ワースト3を発表しましょう。当然、これも私の独断です(笑)。
創造的思考力(新しいコンセプトを作り出すことを好む)
状況適応力(多様な仕事への適応力を持っている)
ヴァイタリティ(強い競争心を持つ)
まず、公務員の仕事は自由になる裁量がほとんどありません。今までやっていなかったことを、新しいコンセプトで試験的に導入するなど、もってのほかです。
市役所の仕事のイメージを一言で言いますと、「手足を縄で縛られている状態」です。公私ともにがんじがらめです。
正確さを求めて、報告書1枚の作成でも大人数で何時間もこねくり回します。重箱の隅をつつきまくります。その結果、クリティカルな視点が全く封じられた面白みのない報告書ができあがることはもはや日常です。
お役所の仕事で最もいけないのはミスです。チャレンジしてミスするくらいなら何もしない方が評価が高いです。公務員の仕事は常に減点主義なのです。
「24時間、365日、公務員としての自覚を持つように」とよく訓示を受けます。私は、給料をもらっている時間だけが公務員の仕事だと思っているのですが、プライベートも寝ている間も公務員の自覚を持てと無茶なことを言われます。これが公務員なのです。
副業もできませんし、起業もできません。家業の手伝いをする際にも申請が必要です。ベンチャー企業で成功する人材が公務員・市役所職員に転職しても、力を全く発揮できません。きっと、2年で辞めてしまう結果になるでしょう。
公務員に転職する前に自分のパーソナリティをしっかりと理解しておくことは重要なのです。
無料のコンピテンシー診断のやり方
コンピテンシー診断はミイダスのページで利用できます。無料ユーザー登録のボタンから始めます。性別などプロフィールを登録し、学歴・学部、職務経験、スキルなどを質問に従って登録していきます。
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会員登録が完了しますと、コンピテンシー診断のページに進むことができます。コンピテンシー診断は無料とは思えないくらいの作りこみです。質問に回答していくだけですが、約200問ありますので、20分は掛かります。まとまった時間があるときに実施してみましょう。
コンピテンシー診断では、このほかに「マネジメント資質」「職務適性」「上下関係適性」「ストレス要因」も同時に診断してくれます。
特に、ストレス要因の分析は秀逸です。あなたが、どういう仕事でストレスを感じるのかを分析してくれます。
私の場合、「突発への対処」「変化と混沌」「知的要素の不足」の状況でストレスを感じるそうです。公務員の場合、前もって計画を立てる時間がありますし、仕事環境が急変する心配もありません。また、知的好奇心もそこそこ満たされます。つまり、私の場合、公務員になることで、ストレスにさらされる状況は少ないということです。
逆に、私は「評価されない」「ルーチンワーク」にはストレスを感じません。こういう人間は、公務員に向いているんだろうなと思います(笑)。
このように、ミイダスのコンピテンシー診断はかなり優秀な診断ツールです。
登録は次のリンクから進めます。
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高性能な無料ツールを2つご紹介しました。
あなたが今までの職務経験で身に着けてきた強みを診断したいなら、リクナビNEXTのグッドポイント診断です。生まれ持ったパーソナリティを診断したいなら、ミイダスのコンピテンシー診断がよいでしょう。
どちらも会員登録するだけで無料で使用できますので、すぐに転職したい状況ではなくても、自分のパーソナリティを理解しておきたい人にお勧めです。
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