中途採用の退職金

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公務員の退職金の計算方法

かなり先の話になりますが、民間経験者採用では退職手当も同年齢の上級職とは変わってきます。「退職金」と一般的に言いますが、正確には「退職手当」です。

公務員の退職手当は市町村ごとに計算式は異なり、各市ごとに、退職手当規程で規定されています。退職手当の金額は、最終的な給料月額と、勤続年数から計算されます。

転職うさぎ
退職金?そんな先のことまで分からねえよ
面接官かめ
大事なことですので、うさぎ君は無視してご説明します

定年退職時に、例えば、給料月額が50万円で、勤続30年だったとします。勤続年数ごとに倍率が定められています。30年だったら45倍です。

この場合、50万円×45倍=2250万円となります。2千万円を超えてきます。

私の市役所では、勤続35年までこの倍率がどんどん増えていって、どんどん退職金の金額も増えていく制度です。そして、勤続35年を過ぎますと、勤続年数による倍率の上昇はなくなります。

つまり、最終的な役職が同じで、給料月額が同じ職員の場合なら、60歳で定年退職として、22歳で採用されて勤続38年でも、25歳で採用されて35年でも、退職手当は同額になります。35年以上は倍率が同じだからです。

中途採用の場合、30歳で採用された場合、勤続30年にしかなりませんので、残念なことにこの倍率がマックスまで上りきらない計算になります。日本の公務員の制度は終身雇用、年功序列を前提とした制度になっているのです。

中途採用の場合、同年齢の上級職と比較して、月々の給料は2万円ほど少なく、毎年の昇給でもその差は縮まりません。そして、最後の退職金でも、大きな差が付くのです。転職の際にはその覚悟が必要です。

参考記事

中途採用の初任給は月給で2万円ほど安くなります。年功序列ですので差は縮まりません。
・ 中途採用の初任給

中途採用の退職金は500万円ほど安くなる

およその金額としましては、大卒の上級職では、マックスの勤続35年で、局長まで出世した職員で3000万円超、課長で2500万円、係長や係員では2000万円程度です。

転職うさぎ
え!?退職金ってそんなにもらえるの?
面接官かめ
これでも大手企業より少ないほうです

これを基準に考えて、中途採用で勤続30年では、それぞれから500万円少ないくらいになります。

これは、勤務年数が短いので仕方がないことかと思います。既に、前の会社で1回退職金をもらっていますしね。私は前の会社で30歳まで働いて、100万円の退職金をもらいました。

40歳で転職した場合、定年時には勤続20年にしかなりません。勤続35年の職員と比較して1000万円は安い金額になってしまいます。正直、40歳での転職は退職金の計算ではかなり不利になるのです。

私の場合、30歳で転職をしました。そして前の会社で100万円の退職金を受け取りました。

30歳でもらう100万円と60歳でもらう500万円とでは、どちらが価値があるのでしょうか。若いうちの大金は、住宅ローンを繰り上げ返済できたり、自動車ローンを組まずに済んだりと、何かと価値が高いものです。

正直、私はこの100万円は60歳での500万円に匹敵すると考えています。

参考記事

転職する際、退職金がいくらもらえるのかは会社ごとに異なりますが、目安は30歳で100万円です。
・ 会社の退職金と必要な費用

出世具合で退職金に1000万円の差が付くく

話を元に戻します。公務員の日々の年収は、出世してもしなくてもあまり差はありませんが、しかし、退職金では、1000万円程度の差が付きます。

私個人の価値観では、楽して安い方がいいと思っています。しかし、天性の生真面目さから、ついつい一生懸命に仕事をしてしまい、ついつい出世してしまいます。

私が定年退職する頃には、定年延長の話も具体化しているでしょうし、また、制度も変わっているかもしれません。年金の支給制度も変更を余儀なくされているでしょう。そういう訳で、退職金のお話は参考程度だと理解しておいてください。

公務員からの転職の場合、退職金を通算できる

民間企業からの転職ではなく、国家公務員や他の市役所から転職してくる方もいます。制度上、民間に限っているわけではなく、公務員でも自営業でも可能なのです。

参考記事

公務員を辞めて転職する場合、別の公務員になるしか道はありません。
・ 公務員を辞めて転職できるか

転職する場合、一旦、退職金を受け取るのが一般的ですが、公務員同士の場合、特殊な事情があります。

勤務期間を通算できる規程があるのです。転職前と転職後の双方の市役所で、この規程が存在している必要があります。

例えば、転職前の市役所で10年勤務していた場合、退職金を受け取らずに、転職後の市役所で60歳で定年を迎えたときに、勤続10年分も合算して受け取れるのです。

正直、これは謎の制度です。市役所は市役所ごとに独立した会計ですので、前の勤務分の退職金まで負担をする根拠が分かりません。

そんな疑問も大いにあるのですが、制度として成立しています。「できる」規程ですので、嫌なら、転職時点で退職金を受け取れます。

私の意見では、通算せずに先に受け取るべきだと思います。将来の退職金制度がどうなっているか、全く保証がありませんし、何より、若いときに大金には価値があるからです。

定年退職後に天下りはできるのか

市役所の職員には天下りはありません。再雇用はありますが、天下りではありません。

「天下り」の定義を確認しておきましょう。天下りとは、60歳で定年退職して退職金をもらいます。その後、財団法人などに再就職して、数年勤めただけで65歳で退職して、再び退職金をたんまりもらうことです。

再就職を繰り返して、退職金を2回、3回と繰り返し受け取る行為が、皆さんにっくき天下りです(笑)。

転職うさぎ
オレも天下りでのんびりしたいな~
面接官かめ
市役所には天下りはありませんよ

市役所の職員は、市役所や関係機関に再就職できます。しかし、給料は20万円弱で、手取りは15万円ほどです。20歳の初任給より安いのです。シルバー人材のような扱いです。

そして、再雇用には退職金はありません。天下りは国家公務員のエリート官僚の話です。



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