チャイムと同時に「お疲れ様」と言って帰る
退庁時間になるとチャイムがなります。学校みたいですが、退庁の判断を各自の判断に任せてしまうと、早めに勝手に帰ってしまう人がいますので、仕方がないことなのです。
そして、チャイムがなった瞬間に、「お疲れ様でした~」とほとんどの人が席を立って帰って行きます。
本庁時代には、チャイム後、すぐ帰るという発想はありませんでしたので、最初は冗談で言っているのかと勘違いしました。本当にそのまま帰って行くので驚いたことをよく覚えています。そしてスナックに飲みに行くのです。
勤務中に髭を剃る
事務所ですので、市民の方が来所することも多いのですが、たまに異音が響き渡ります。ブィィィーーーン、ブゥゥィィーーン、と。
赴任して初めて聞いたときは何の音か一瞬分かりませんでしたが、係員の髭剃りの音でした。デスクに座ったまま、シェーバーで髭を剃りだしたのです。
「あれ?」と思いましたが、他の全員が完全無視のままでしたので、私も注意をせずに静観していました。それがこの職場の常識なのかなと思いまして。郷に入っては郷に従えとはこのことです(笑)。
髭を剃る係員は1人だけだったのですが、最初に注意しそびれたために、途中から私もこのままでもいいかという気になってしまいました。
他の係員はデスクで爪を切っていました。どちらも本庁では見たことがない光景でしたが、事務所では、シェーバーと爪切りは日常なのです。
髭剃りですが、せめて朝一に剃るなら、100歩譲って状況も分かります。しかし、夕方、退庁時間が迫った時に剃るのです。
どういうことかと考えてみますと、これから女の子のいるスナックに飲みに行くというわけでした。
職場にも関わらず、「飲みに行く>仕事」の優先順位なのです。
飲み会の日は、24時までスナックに付き合わされる
事務所の係員は飲み会に対する取り組みがすごいのです。暑気払いやら忘年会やらボウリング大会の打ち上げやら、次から次に飲み会が企画されます。
そして飲み会会場への移動は常にタクシーを使います。電車で行ける場所なのにタクシーをつかまえます。湯水のようにお金を使うこういう人達が日本経済を支えているのだなぁと本気で感心します。
私は早いとこ家族の元に帰りたいのですが、1次会で帰ることは決して許されません。そう、係長より係員様の方が偉い世界ですので、許されないのです。
2次会は常にスナックです。事務所の係員が高齢化が激しく、中堅どころでも50歳ですので、スナックが大好きなのです。
21時に1次会が終わって、相変わらずタクシーに乗って、2次会の行きつけのスナックに連れて行かれます。
スナックで繰り返し聞かされる昔の武勇伝。年を取ると、だいたいいつも同じ話を繰り返すのです。24時くらいになると、ようやく苦行の2次会も終わって、ここでようやく、帰る・帰さないの攻防になります。
私としては、金曜日とは言え、24時まで自分の時間を犠牲にして付き合ったのですから、もう自由にしてほしいのです。自分の人権を守る戦いに突入します。そして制止を振り切って、勇気を出して帰るのです。
一部の係員は驚くほど自己中心的なので、本気で朝3時くらいまで付き合わせようとしてきます。行きたい人だけで行けばいいと思うのですが、それを理解できないのです。
そして翌週月曜日に職場で顔を合わせると、係長のくせに早く帰っただのと批判を受けるのです。「係長のくせに」という謎のフレーズがいつも出てきます。未だに謎の力関係です。
飲み会の翌日は休んではいけないと言いつつ、自分は休む
たまに平日に飲み会が企画されることもあります。いつも2次会までズルズルに行きますので、平日に行くのはつらいのですが、予定の都合上仕方がないこともあるのです。
ここで登場するのが、「飲み会の翌日は決して休んではならない」という謎ルールです。休む・休まないは仕事の都合で決めたらいいと思うのですが、仕事よりもこのルールが優先されます。
そして、いつものとおり、1次会、2次会と深夜までお付き合いして、翌日疲れた体に鞭打って事務所に出勤します。
しかし、ここでもう1つ追加の謎ルールが登場します。「翌日休む場合は、1回朝起きようと頑張ってみて、どうしても無理なら事務所に電話を掛ける」です。
事前に休みを予定することは許されないのですが、朝になって、どうしても無理なら電話してくるという、あまりにもあんまりな俺様ルール。
私が以前に勤めていた会社では、朝職場に電話をして、当日休を取得するなんてあり得ませんでした。それこそ、急な病気や不幸などがあった場合だけです。
それをホイホイと電話1本ですぐ休む。色々、ルールを押し付けておいて、最後はこれかと呆れてしまいます。
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