滞納が親にばれる場合がある
水道局が住民票の調査を実施すると、本籍地も分かってしまいます。学生さんの場合、実家の住所が本籍地になっていて、戸籍の筆頭者が父親というケースは多々あります。
また、ケイタイ調査で、その名義が親名義になっていて、請求書の送り先が実家になっていることも普通にあるでしょう。そういった場合、実家の住所と親の名前がばれてしまうことになります。
水道代を滞納していることが両親にばれてしまうのは恥ずかしいものです。しかし、ご安心ください。水道局は両親宛に連絡することはありません。
本人が滞納していることは個人情報になりますので、たとえ両親と言えども別人です。別人に個人情報を漏らすことになりますので、実家の両親に通知をすることや、ましてや両親に請求することは絶対にできません。
1つ注意することは、水道局によっては、実家の住所宛にあくまで本人宛の督促の通知を送りつける場合があります。
両親によっては、子ども宛ての通知を勝手に開けて見てしまう場合もあるでしょう。水道局としては、「あくまで本人宛に送ったのに、両親が勝手に見た」という理屈です。この場合は滞納していることが両親にばれてしまうことになります。
また、本人は踏み倒そうと思っていたとしても、両親が良識のある人で、勝手に代わりに支払ってしまうケースもあると思います。まあ、これはこれで、水道局にとっても本人にとってもハッピーな結果なのかも知れません(笑)
滞納が会社にばれる場合がある
公共料金を滞納していて、しかもそれを踏み倒そうとしていることが会社にばれると一大事です。絶対にあってはならないことです。そんなことが実際に起こるのでしょうか。起こるのです。
詳しく説明していきましょう。水道代を滞納しているということは、水道料金と下水道使用料を滞納しているということです。この下水道利用料というものが曲者で、税金と同じ扱いになります。
つまり、水道局は国税徴収法に基づいで、調査と差押えができることになります。
まず、調査ですが、水道局は、市役所に「課税台帳」の調査をします。課税台帳を調べると、その人の年間の収入が分かります。一般的には、給料や年金収入があると思います。そして、どの会社からその給料が支給されたかも分かります。
会社は従業員に給与を支給した場合、毎年、市役所に給与支払報告書を提出します。それを名寄せして取りまとめたものが課税台帳です。このようにして水道局に勤め先の会社がばれてしまいます。
給与の差押えで会社にばれる
次に、水道局は給料の差押えに向けて動き出します。裁判所を通さずに水道局が自主的に差し押さえることができるため、油断していると不意打ち的にくることがあります。
勤め先の会社に、滞納がある事実と金額を通知し、国税徴収法に基づいて給料を差し押さえる説明文書を郵送します。
この時点で、会社の給与部門や人事部門にばれることになります。
会社側は、差押えが迫っていることを滞納者本人に伝える義務はありませんので、給与部門で粛々と手続きを進める場合もあれば、親切にも(?)本人の上司を通じて滞納料金を自主的に支払うよう指導する場合もあるでしょう。
自ら支払うか、給与から天引きされて強制的に支払うかで、踏み倒すことはできないことになります。
なお、裁判所を通さずに差押えできるのは下水道使用料だけです。水道料金は請求されません。しかし、会社ばれしてしまいますので、会社内での信用はガタ落ちになり、最悪の場合、会社に居づらくなることもあるでしょう。
滞納がご近所さんにばれる場合がある
引っ越し前の水道料金を滞納したまま踏み倒そうとしている場合、転居先の新居まで水道局の職員は追いかけてきて、取立てをするのでしょうか。
基本的には、その水道局の管轄外の他都市に引っ越している場合、訪問督促は来ないと安心していいでしょう。
しかし、同一市内など、管轄内に引っ越した場合、訪問督促は行われています。そして、ご近所さんに料金滞納がばれてしまうこともあるのです。
水道局は、そこの住民が水道料金を滞納している事実を近隣住民に話すことはありません。そういう行為は個人情報の漏洩に当たりますので、してはいけない行為です。
この場合、ご近所さんに事情を聞くことはあります。いつ訪問しても留守の場合、ご近所さんに声を掛けて、あくまで滞納については話さず、「水道局ですが、ここの住民の方に話があるのですが、いつ訪問しても留守なのです。いつも何時くらいにお帰りでしょうか?」などと、帰宅時間や普段の様子を聞きだします。
これは法令に基づかない任意の聞き込み調査になります。
ご近所さんから町内会長さんの居場所を聞き出して、そこに聞き込みに行くこともあるようです。滞納については何も言いませんが、しつこく水道局の職員が訪問している姿を見ると、勘のいい人なら何か良からぬことがあったのだとピーンとくるものです。
そうして変な噂が立って、何となくご近所さんにばれていくことが多いのだと思います。
高齢の使用者であった場合、突然連絡が取れなくなれば、水道局は家の中での孤独死を心配します。水道を止めて死なせたとあっては、水道局の責任問題になってしまいます。
これまでの折衝で高齢者やお年寄りであることが分かっていれば、水道局は地域の民生委員のところに相談に行くようです。
各町内には民生委員という役職を市役所から引き受けている方が必ずいます。民生委員も地域の住民です。水道局との間に何か良からぬことがあったのだろうとばれてしまうのです。
シェアする
あわせて読みたい記事
関連記事


