どうなる?水道代の滞納

水道料金と下水道使用料の性質の違い

水道代を滞納した場合、どうなるのでしょうか。一言で「水道代」と言いましたが、ほとんどの自治体では、水道料金と一緒に下水道使用料も請求されています。今一度、納付書の文字を見てみてください。「水道料金・下水道使用料」と記載されているでしょう。

つまり、水道代を滞納するということは、水道と下水道の2つを滞納していることになるのです。

滞納うさぎ
今月ピンチで水道料金を滞納してるよ
水道局かめ
同時に下水道使用料も滞納していますね

「え?だから何?」という心の声が聞こえてきそうです(汗)。しかし、ここが重要なのです。この2つがあることで、水道局にされる督促行為の種類がものすごく増えるのです。水道を使っていると同時に下水道に汚水を排出していますので下水道使用料が掛かってくるわけです。

この下水道使用料がキーポイントになるのですが、地方自治法で下水道使用料は公債権であり税金に準ずるものと位置付けられています。

差押えをされる法的根拠

まず、水道料金を滞納していることで、水道局から給水停止をされてしまいます。水の元栓を止められて、強制的に水を使えないようにされることです。ここまでは、巷でもよく言われていることですので、皆さんもよくご存知のことかと思います。

これは水道法と各自治体の水道条例に基づいて実施しているものです。ほとんどの使用者は給水停止を実施されれば心が折れてしまって、料金を支払うと思います。

しかし、中にはこの伝家の宝刀、給水停止が効かない人もいるのです。例えば、既に引っ越してしまっていて、その現場の家でもう水道を使っていない人です。

さて、水道料金は民民の契約です。市役所や県庁が運営していることがほとんどですが、民法に基づく契約なのです。そういうわけで、滞納料金は私債権なのです。平成15年に最高裁判決でそのように確定しました。

つまり、水道料金の滞納は、民間と民間での契約の債務不履行というだけのものであって、市役所が公権力を行使して調査をすることはできません。

滞納うさぎ
水道料金の滞納って民民の契約なのか
水道局かめ
公権力の行使で差押えはできません

そこで登場するのが、もう1つの下水道使用料の滞納です。下水道の使用は、そもそも民民の契約ではなく、行政が市民に下水道を使わせるという行政処分なのです。

下水道使用料を滞納すると、税金を滞納した場合と同じと見なされ、国税徴収法に基づいた調査をされてしまいます。下水道使用料というのは税金と同じ扱いなのです。

滞納すれば国税徴収法に基づいて、預金口座の差押えや給料の差押えをされます。また、各関係団体に対する調査権もあり、あらゆる情報を入手できます。しかも裁判所をとおさず、全て水道局が自力で執行できます。かなり恐い滞納です。

水道局は、「給水停止」と「差押え」という2種類の武器を持っています。ここが電力会社やガス会社と大きく異なる点になります。

採算度外視の督促をする

水道代を滞納していますと、水道局に水道の元栓を閉められてしまいます。真っ先にされることが、この給水停止というものです。これは水道局の職員が現地に来て、1分ほど作業すれば完了しますので、ほとんど経費は掛かりません。

現地で既に水道を使っていない場合など、給水停止をしても効果がない場合、水道局はあの手この手で督促を繰り返してきます。どれだけ手間と費用が掛かろうとも、滞納金額がたかだか数千円や1万円程度であっても、執拗に繰り返してきます。

水道の運営主体は自治体ですので、採算や費用対効果という概念はありません。採算度外視です。郵便の切手代や人件費だけで、滞納している金額を超えることもよくあるようです。

「公平性」という言葉を大上段に構えて督促行為、つまり取り立てをしてきますので、小額なので踏み倒せるだろうという考えは危険です。

給水停止までの流れ

水道料金を滞納していれば、いずれ給水停止されてしまいます。停水とも言います。これは水道法と各自治体の水道条例に基づいて執行されます。

昔ながらの都市伝説に「水道は命の水なので、滞納しても止まらない」というものがあります。これは完全にデマですので、信じてはいけません。痛い目にあいます。

一昔の水道局というのは、お役所仕事で職務も怠慢な場合が多かったですので、滞納者がいても督促努力をせずに放置していることが多々あったようです。公平性もなにもあったものではありません。これが都合よく解釈されて、「水道は止まらない」という誤解を生んだのでしょう。

滞納うさぎ
水道って本当に止まるの?
水道局かめ
料金を支払わなければ本当に止まりますよ

納期からどのくらい遅れたら給水停止されるのでしょうか。これは自治体によって異なり、また、同じ自治体であっても水道局の営業所ごとに微妙に異なっているのですが、一般的には「当初納期から3箇月後」になります。

 ・ 1月1日  当初納期
 ・ 1月中旬  督促状
 ・ 3月中旬  給水停止の予告書
 ・ 4月1日頃 給水停止の執行 

例えば、当初納期が1月1日でしたら、1月中旬には督促状が郵送されてきます。それでも放置していましたら、水道局の職員が訪問督促にやって来たり、督促電話が掛かってきたりします。さらに放置していると、3月中旬に給水停止の「予告書」が現地に投函されます。

これが来ると水道局はいよいよ本気です。予告書に最終の支払期限が記載されており、それを過ぎた4月1日頃に速やかに給水停止が執行されます。

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