最終面接の順番と期待度

まず始めるべきこと・ 穴場の優良企業を探す方法

面接試験のよくある疑問

就活の面接では、どのような視点で評価されるのでしょうか。自己PRや志望動機などの良し悪しは当たり前ですが、面接前に勝負が決まっているようなことはあるのでしょうか。

就活うさぎ
面接前に合否が決まっていることはあるの?
面接官かめ
決まってはいませんが、有利・不利はありますよ

気になる疑問に、一部上場企業の人事部の目線で解説していきます。ここでは、就職活動にまつわる間違った噂を検証します。

面接の順番は期待度の順番なのか

噂「最終面接の順番が早い方が期待されている。トップバッターが一番有利で、最後は不利。」

【答え】これはデマです。面接の順番は適当です。

面接の順番の決め方ですが、基本的に応募の順番で並んでいます。特に、一次面接では、単純に応募順に並んでいるだけです。

そこから何回かの面接を経て、最終面接になるわけですが、最終面接でも、基本的に応募番号の順番です。

大企業でしたら、一次面接は基本的に東京のほか、大阪や福岡など地方の会場でも実施されます。機械的に、応募番号で並べられます。

一方、最終面接では社長をはじめ役員が全ての候補者を面接します。その関係上、最終面接は本社ですることになります。私の会社では、東京の本社で実施しています。

そのため、遠隔地の学生には時間の配慮をします。例えば、福岡の学生は午後の時間に組み入れて、前泊が不要なようにしてあげています。午前中は東京近辺の学生で固めます。あくまで学生の都合に合わせるためです。

そういう意味で面接の順序を組み替えていますが、期待度の順番ではありません。トップバッターと最後で、どちらが期待度が高いというのはありません。

就活うさぎ
面接が最後だったので、もうダメかも・・・
面接官かめ
最初でも最後でも全く関係ありません

これは民間企業だけではなく、公務員である市役所でも同じです。

最近は公務員を志望する学生が減ってきていますので、市役所の職員も必死で学生確保に走る必要があります。そこで、民間企業と同じように様々な配慮をしているのです。

参考記事

公務員の面接について、具体的な質問内容をまとめました。
・ 市役所面接の質問と対策

当たり前ですが、最終面接では、これまでの筆記試験と面接の得点は、最終面接官である役員の方々の手元に資料として配られています。

最終面接の場の一発勝負で決まるわけではなく、ある程度の先入観を持って面接されるのです。

当然、目星の付いた優秀そうな学生の際には、面接官である役員も気合が入るわけですが、優秀な学生が午前中に全部出揃ってしまい、午後は内容がスカスカとかでは、人事部が怒られてしまいます。

就活をしている学生から見ると、会社の人事部の従業員は力を持った存在のように感じますが、採用試験を実施している会社の役員から見れば、人事部などただの雑用の小間使いです。

人事部の従業員に採用の合否の権限は全くありません。常識的には、役員が全て決定します。

最終面接の順番を気にする学生さんは多いですが、順番で一喜一憂するのは全く意味がありません。

社長が変装してこっそり評価していることはあるのか

噂「社長が清掃員に変装して、トイレで志望者の様子を観察している。」
噂「控え室にいる先輩従業員が、実は評価している。」

【答え】これはデマです。一部上場企業ではありえません。

大企業では、そもそも人事部員にとっても社長というのは雲の上の存在です。私はサシでお話をしたことはありませんし、普段は、役員専用フロアにいらっしゃいますので、普段、廊下でばったり出会うこともありませんでした。

釣りバカ日誌の浜ちゃん・スーさんの関係にもなりえません(古)。

そんな人が清掃員に変装して、社内をウロウロしていたら、それだけで社内中がプチパニックになります。

就活うさぎ
あのトイレ掃除している人、社長かも
面接官かめ
ただの掃除業者ですよ
従業員ですらありません

世間のイメージでは、社長は社長椅子にふんぞり返っていて、特段することもなく、のんびりしているものだと思われています。パターの練習をしながら、秘書にスケジュールを確認しているものと思われているかもしれません。

しかし、実際には全く違います。

社長は激務であり、勤務時間も社内で有数の長さになります。朝から晩まで、会議と意思決定で忙しく、私の会社では、1番のハードワーカーであり、1番のロングワーカーでした。社長は長時間労働なのです。

当然、採用の初期段階での絞込みは人事部に任せており、社長は最終面接で初めて登場します。だって、忙しいですので(笑)。

面接の合否は、最終面接の面接室にいる面接官が全て決めます。廊下ですれ違った従業員や、控え室にいる先輩従業員がその合否に口出しすることはできません。全く権限がないのです。人事部にすら合否を決める権限はありません。

ですので、神経がすり減ってしまいますので、面接の場以外で、そんなに神経質になる必要はありません。控え室やトイレでは、面接で伝えたいことを復習するなど、集中力を高めていれば結構かと思います。

四季報の年収はウソなのか

噂「会社四季報に記載されている年収はウソ。」

【答え】ウソではありませんが、できるだけ実態より安い金額で公表しています。

良い人材を採用したいという目的なら、実際よりも高い金額で公表すればいいのに・・・と思う方もいるかと思いますが、実際は逆です。安いのです。

年収が分かると、その会社のある程度の儲かり具合が把握できてしまいます。

素材メーカーや資材メーカーとも取引がある中で、あまりに儲かっていれば、値下げ交渉に発展しかねないリスクがあります。会社としても年収はシークレット事項なのです。

参考記事

BtoBの会社は知名度が低くなりがちですが、優良企業は多くあります。
・ 穴場の優良企業を探す方法

かと言って会社四季報にウソを書くわけにはいきません。そこで、35才標準モデルとか45才標準モデルとかの年収で記載されることがあります。

入社して10数年たった35歳では、同期や同い年の社員同士でも、年収には相当の差が生じてきています。

出世の早い社員なら、同期よりも100万円くらいは多くもらうものです。逆に、出世の遅い社員なら年収は低くなります。

この安い層の年収を標準モデルと称して、公表していることがあります。ですので、全くのウソというわけではありません。出世した社員は、標準より頑張ったという理屈です。

同様に、賞与も若干安く操作して発表するのが通例です。私の会社では、0.1箇月分から0.2箇月分くらいは安めに発表することがあります。

例えば、ボーナス5箇月という発表なら、実際には5.1箇月分もらっているという具合です。

これらは、取引先からの値下げ交渉予防のためです。

会社四季報を読めば、初任給が記載されていますので、正確に分かるのはその情報までです。実態の年収を調べたいなら、大学の先輩など、自分のツテをたどって教えてもらうほかはありません。

また、給料のほかの福利厚生の手厚さ、例えば、社宅や独身寮の充実具合、財形貯蓄の利子補給の具合なども含めたトータルの待遇も重要です。接待費などの経費の使い勝手も重要です。

このように、会社の給料や年収だけでは、待遇のよさは比較できないものなのです。



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