面接で有利な条件と不利な条件がある
会社生活と学生生活の大きな違いは、公平さの違いです。会社ではそもそも機会が公平に与えられることの方が少ないのです。
その入口である就職活動でも同様です。
就活としていますと、そういう扱いを受けることが多々あります。しかし、そのたびに不機嫌になってしまっていてはただの損です。
状況を理解して、そういうものだと思考を切り替える必要があります。私は様々な面接を経験してきました。
就活には学閥採用がある
噂「学閥採用で、この企業は早稲田は取るけど、慶応は取らない。」
【答え】これは事実です。大学の学校名によって、書類選考や面接試験の合格のしやすさにはかなりの差があります。既卒や第二新卒でも可能性は上ります。
たいていの会社には学閥と呼ばれる仲良し集団があります。私の会社では、一橋大学派閥と早稲田大学派閥が巨大勢力です。
社長が一橋大学なのを筆頭に、専務・常務の役員にこの一橋と早稲田の方が多くいます。彼らは派閥を組んで、中堅や若手の同窓生の社員にも息を掛けて、結束を強めています。
私はそれらの大学出身ではなく、学閥には入っていません。
会社で出世する最も簡単な方法は、派閥や学閥に入って、上司に気に入られて引っ張り上げてもらうことです。会社というのは、無能な人でも派閥で上手く立ち回れば出世できます。
また、自分の派閥の者をどんどん出世させていき、社内の重要な役職を派閥で独占できれば派閥にとってもメリットがあります。ウィンウィンの関係なのです。
入社試験の最終面接では役員が面接官を勤めて合否判定を出しますので、その考え方の延長で、自分の学閥の学生に甘くなりがちです。その結果、既卒や第二新卒でも可能性が上るのです。
私の会社では、ひどいときには、筆記試験や書類選考で一橋大学の学生を落とすときには、事前に許可を取るように求められたことがありました。
早稲田の学生を面接で落としたときには、それを聞きつけた早稲田大学出身の役員が人事部に抗議に来たこともありました(笑)。
OB訪問で挨拶を受けていたので、落とす際には事前に連絡が欲しかったようです。
このように、社会に出て、会社に入社すると公平に扱われることは少なくなります。公平に扱ってもらえるのは学生の間だけです。会社では、機会すら公平ではありません。
新入社員研修の最中のことです。休憩時間に、中堅社員が研修室にやってきて、「大阪大学の奴はいるか~?」と大声で声を掛けて、数人が手を上げると、「今夜飲みに行こう!」と誘った事件がありました。もうアホかと(笑)。
正直、人事部も、ほかの大学の新入社員もドン引きでしたが、程度の差はありますが、会社とはそういうところなのです。
あまり知られていない裏技テクニックですが、役員に自分の出身校の人が多ければ、採用の選考も進みやすいです。会社四季報やインターネットで調べられますので、参考になると思います。
浪人や留年した人には厳しくない
噂「浪人や留年していると採用されにくい。」
【答え】浪人や留年は、ほとんど関係ありません。
大学進学時に浪人することはよくあることです。それが就職活動に影響することはありません。現役で二流大学に入るよりも、一浪して東京大学に入学する方がよっぽど就職活動市場での評価は高いです。
留年については、マイナス評価になることもあります。単に大学時代に遊びほうけていての留年は低評価です。
留年にはそれなりの理由が必要です。短期の海外留学、被災地でのボランティア活動なら全く問題ありません。むしろユニークな体験をしてきたことが強みになります。
また、部活やサークル活動に熱中していて、留年するケースも多々ありますが、これもあまり影響ありません。学生時代は、一途にものごとに打ち込むことは必要なことです。
つまり、留年の言い訳としては、クラブ活動に力を入れすぎたことを強調して、その活動から学んだ教訓を強調するのです。
自分の人生にとってプラスになったと強引に主張すれば悪い評価にはなりません。
留年した理由については、必ず聞かれますので、あらかじめ言い訳を考えておくといいです。私の会社では、一留までならカバーできます。二留になると、ちょっと厳しいです。
既卒や第二新卒の就活は厳しい
噂「既卒、第二新卒は採用されにくい。」
【答え】新卒と同様に扱うとは言っているものの、現実的には厳しいです。
就職浪人した既卒の人と、せっかく入社した会社を数箇月で辞めてしまった第二新卒の人の場合、新卒と比べてどうなのでしょうか。
どちらも新卒と同様に扱うとは言っているものの、正直、厳しい部分があります。
まず、就職浪人ですが、1年目にどこにも内定しなかったという事実がきついです。内定はしていたけど希望の会社ではないので辞退した人も同様です。
また、第二新卒もすぐに逃げ出したという印象が強く、不利になります。
ブラック企業だった、思っていた社風と違った、やりたいことが見つかったなど、色々と理由はあるでしょうが、一旦就職してすぐに辞めてしまうのはこらえ性がないと判断されてしまいます。
どちらも、もちろん優秀な人であれば全く問題ありません。しかし、普通の人では、新卒ブランドがなくなった状況では、新卒と比較して同程度なら新卒の方が選ばれるのが現実です。
会社の方針にもよりますが、私の勤めている会社ではほぼアウトです。老舗企業や人気企業ではアウトの会社が多いようです。
一般的に、社会や経済界からの要望によって、既卒も応募可にしていますが、それは応募可なだけであって、新卒と区別なく、公平に選考するというわけではありません。
相当に飛び抜けた才能があれば採用しますが、そもそも就職浪人してしまう人は、残念ですが、だいたいは人並み以下です。新卒ブランドも失ってしまっては厳しいです。
就職浪人や第二新卒の方で、人気企業で内定にいたる方は少ないのが現実です。
日本は、新卒採用社会です。
4年生で内定がもらえなかった場合、卒業せずに留年する方法があります。学費は1年分余計に掛かりますが、今後の人生を考えたら安いものです。
ただし、例外の職種もあります。公務員です。
市役所などの公務員の採用試験は、既卒や第二新卒にほとんどこだわりません。そもそも新卒ばかりではなく、そういう志願者も一定数います。
公務員試験を目指している人は、全て不合格になってしまっても、翌年再チャレンジすることは可能です。よくあることです。
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