無断で引っ越ししたことがなぜばれるのか
水道局に連絡をせずに、黙って引っ越しをしたらどうなるのでしょうか。水道料金の滞納があっても、そのまま踏み倒すことができるのでしょうか。いわゆる無届転居というものです。
しかし、ほとんどの場合、すぐに電話が掛かってきて、引っ越したかどうかを確認されることになります。
なぜ、水道局はこんなにすぐに引っ越したことを知るのでしょうか。それを知るルートは何種類かあります。ありがちなケースでは、次の使用者から水道を開栓する電話が掛かってきて分かるというケースです。
賃貸物件で入居者が引っ越しをしますと、当たり前ですが、家主がハウスクリーンの業者を手配をして掃除をします。この掃除業者は水道を使いますので、きちんと水道の開栓の連絡をしてきます。
そこで、水道局は前の使用者が無届転居した事実を知るのです。何かの間違いではないことを確認するために、水道局から前使用者に電話確認をするわけです。
その際、水道の契約を終了してもいいことと、料金の納付書の郵送先を確認されることになります。
この他に、2箇月ごとの水道メーターの検針時にばれることもあります。使用水量が0立方メートルになっており、外にあった洗濯機や部屋のカーテンなどがなくなっていれば、無届転居の可能性が高くなります。そして確認の電話が掛かってくるのです。
検針員は毎回同じ地域を検針して回っていますので、家の様子が前回から変わっていれば、すぐに気が付くそうです。
さらに、引っ越している家に料金の納付書を郵送しますと、郵便局が宛先不明と判断し、郵便不着となり返却されてきます。これら色々なケースから、水道局は割りと速やかに、使用者が無届転居したことを把握するのです。
転居先の住所を聞かれた際、どうしても言いたくなければ、「郵便居に転送届けを提出しています」と言えばやり過ごせるでしょう。
水道局としても、納付書が郵送さえできればよいわけで、実際の引っ越し先の住所を知る必要はないのですから、あっさり引き下がると思います。
ただし、そのまま料金を踏み倒そうと思っていても、水道局には強力な調査権がありますので、結局はばれてしまうことが多いようです。
無届転居ではいつまでの料金が請求されるのか
水道局に黙って引っ越しをして、後になってばれた場合、いつまでの水道代が請求されるのでしょうか。
法律的な面から考えますと、基本的に水道局と使用者の契約ですので、使用者が給水をやめることを伝えたとき、つまり、無届転居がばれたときまで契約が続いており、料金が発生します。
しかも、水道代は基本料金というものが設定されていて、引っ越した後の使用水量が0立方メートルの期間でも料金が発生してしまいます。何も言わなければ、ここまでの全額が請求されてしまいます。
しかし、水道局によっては、引っ越した日までの料金にしておいてくれるケースもあるようです。ダメで元々の話にはなりますが、無届転居がばれた際には、実際に引っ越した日を申し出て、それ以降は水道を使用していないと主張してみることです。
水道局が検針に行って、実際に使用水量が0立方メートルならば、その日までにしてくれる場合もあります。
閉栓を言った・言わないのトラブル
無届で転居したことがばれた場合、連絡が取れた日までの水道代を請求されることがあります。既に引っ越していて、実際には使っていないのにです。
引っ越しの際は何かと手続きが多いものです。電気とガスを止めて、住民票を移して、足りない家具を買いに行ってなどしていると、水道局に電話したのかどうか分からなくなってしまいます。
本当は電話していたのかも知れません。そう思った場合は、「○月○日に電話で閉栓を申し出たはずです」と言ってみるとよいでしょう。
水道の開栓と閉栓は基本的に電話で受付けをしています。3月や4月の引っ越しシーズンなど、電話の数が殺到する時期では、水道局の職員が既に聞き取っていた受付けを、誤って捨ててしまうこともあるのです。
電話したはずでは?って思ったら、水道局にそのことを伝えて、その日まで遡って水道代をストップしてもらうことです。水道局でもいちいち電話を録音しているわけではありません。そもそも無断で録音することはできません。
繁忙期にはそういうミスも起こりえるので、親身になって話を聞いてもらえることも多いようです。丁寧かつ強行にお話をするとよいでしょう。
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